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英語を書けても話せない理由2019.12.18 Wednesday
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JUGEMテーマ:幸せなアンチエイジングの習慣
最近レッスンで始めたこと
とても面白い気づきがあります。
それは、英会話レッスンの中で発音の矯正も始めたことについて。
ある日、ある生徒さんが、
「文を作ることはできて書くことはできるのに、話せないんですよね。。。」
と言った、一言。
そこで、どうしてだろうと考えました。
文を作ることができて書くことができる、ということは、文の作り方(文法)はわかっているということ。
それなのに、話そうと思うとできない。
そして、気づきました。
それは、書くスピードには慣れているのに、話すスピードにはまったく耳も口も慣れていないということ。
さらに、書くときは、自分の書いた単語を見ながら、文を組み立てることができますが、
話すということは、口から出た言葉は消えてなくなるため、記憶力も必要となります。
既に口から発した言葉を忘れないためには、ある程度早く言わないと、覚えていることが難しい。
つまり、ある程度早くリズムよく頭の中で文を作る必要があるのです。
しかし、多くの生徒さんたちは、そのスピードに慣れていない。
それが、書けても話せないという原因だと気づきました。
そこで、最近レッスンでは普通の会話の速度で文章を言うという練習もしています。
これがまた、大きな発見。
生徒さんたち、口がまわらないのです。
まるで早口言葉のように感じるらしく、わかっていても口が動かない。
例えば、日本の早口言葉、「赤巻紙青巻紙黄巻紙」や、「隣の客はよく柿食う客だ」、
などみなさん知っていますが、知っているのと言えるのは別。
最初から早く言おうとすると全然言えません。
ですが、何回も練習して、少しずつ早く言うようにすると、だんだんと言えるようになってくる。
つまり練習することで口が慣れてくるのです。
英語も全く同じ。
生徒さんにとって、早口言葉のように口が回らない文章、でも何度も繰り返し、そしてスピードを速くするとだんだんと口が慣れてきてなめらかなスピードで言えるようになってくるのです。
さらに、もう一つの発見。
それは、生徒さんたちは早く言う言い方をしたことがないため、単語と単語がつながるリエゾン(リンキング)などを知らないということ。
私が普通の会話のスピードで文章を言い、それに習って続けて言ってもらう。
何度か繰り返します。
そうすると、何かが違うのです。
生徒さん自身もそれに気づき、
「なんか違いますよね。。。」と。
明らかに生徒さんの方が言いづらそうに回らない口を一生懸命動かして無理に言おうとしている感じがあるのです。
そこで、普通の早さで話すと、前後の単語がくっつき、発音自体が変わることを教えながら、発音の矯正をしていきます。
こんなふうに、小さな発音の違いですが、そこを直していくと、格段に言いやすくなり、そしてネイティブの自然な発音に近づきます。
生徒さんたちも、驚いて、
「知らなかったです。こんなに発音が変わるなんて。。。この方が言いやすい。しかもこんな風にネイティブの人に言われてたら、きっとなんて言っているのかわからなかったです。今まで全然聞き取れなかった理由がわかりました。」
と、新しい発音が出てくるたびに興奮しています。
そんな新しい発見、驚きに、私自身が興奮し、驚いているのです。
やってみて初めて分かる。
私自身、気づかずにつなげて発音していましたが、生徒さんたちに声に出してもらって初めて分かる違い。
これは、習わないと、いつまでたっても違いにすら気づかず、また、どこをどう変えるべきかもわからないと思います。
例えば、私に習って、「ディジュー。。。?」とくどいくらいに言ってもらいます。
(Did you …?の疑問文)
「ディドユー。。。?」とこれまで言っていた生徒さんたち、最初は「ディジュー。。?」に抵抗があるようですが、
何度も言っていると、馴れてきます。
そして、ようやく気付くのです。
ディドユーでは早く言えないということが。
ディジューと言うことで、早くなめらかに言うことができる。
そして、文章全体の発音が見違えるように変わります。
生徒さん自身、「英語を話した」という充実感もあり、私も発音にも意識をより向けることができるようになり、私自身の勉強にもなります。
今までの「文章を作る」練習に加えて、発音、発声という練習もすることで、より充実した楽しいレッスン時間になってきて、生徒さんと会話、笑いが今日も絶えません。
一人ひとりの個性的な生徒さんたち。
こうした生徒さんたちがいるからこそ、私も学ばせてもらえます。
今日も楽しいレッスン時間。
ワクワクしながら出かけていきます。